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この日 大助は朝から上機嫌で、凄まじく浮かれていた。
学校を終え すぐに遊園地に向かった。
遊園地に着くと詩歌は既に入り口にいた。
「ごめん、待った?」
「ううん、そんなことないよ。」
詩歌は微笑み 思い出したように鞄の中を漁りだす。
「むー・・・あった!はい、これクリスマスプレゼント!」
満面の笑みを浮かべながら綺麗に包装された箱を差し出す。
「あ、ありがとう」
大助は箱を受け取り、鞄に手をいれながら
「これは俺かr・・・あぶないっ!」
ドゴォッ!!
今 二人がいた位置に誰かが降って来た。
土煙でほとんど見えないが、地面に大穴が開いている。
「探したぜぇ・・・」
治まりつつある土煙の中から声が聞こえてくる。
「てめぇ・・俺サマを放置して他の女のところに行くなんて いい度胸してるじゃねぇか」
穴の中から2つの光がこちらを睨みつけている。
「と いう訳で・・・死んでクダサイ♪」
霞王が穴から這い出てきた。
「!! 詩歌、逃げよう!」
「・・うぅ・・あぅ・・・そんな・・・」
「詩歌・・・?」
詩歌は地面にうずくまり、大助が渡そうとしたプレゼントを見つめて泣いていた。
「・・・ない・・・許さない・・・無礼者・・無礼者ぉぉぉっ!!」
詩歌は俯いたままゆらりと立ち上がる。
「お?やる気か?上等だぁっ!ブッ殺す!」
「詩歌の周りに黒いオーラが・・・?」
詩歌のリボンが黒く染まっていく。
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