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「ひ、ひひひヒナ!!この馬鹿ヒナ!!」
「わわわっ何!?」
すんごい剣幕で私を怒鳴り付けてきた純太郎。な、何なに!?
「いきなり人前で恥ずかしい事してんじゃねえよっ!てか何だよ何告ってんだよっ、お前一目惚れとかするタイプじゃないだろ!?」
そう、私は自分の『身の程』を理解してるつもりだし、だから無茶な賭けなんて殆どしない。
たいていの男なんて女を見た目で決めるから、私みたいなのの事なんてちょっと離れた所で嘲笑ってるだろうから、そんな感じな奴の側へは近付かない。
話して打ち解けてそれで好きになる。
…いつもは。
「…らしくねーよ」
「ん?なにっ?」
ポツリと純太郎が呟いた。あんまり聞き取れなかったけど。
「早くいかねーと誰かさんのせいで遅刻だぜっ。」
「あっ、もうこんな時間!?」
私たちは足早に教室へ向かっていった…。
純太郎も怒ってるし茄菜も困った顔してた。参ったなぁ。
でも気持ちは止められないし仕方ない。
あの胸の高鳴りは嘘じゃないもの。
なんでかな…
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