106人が本棚に入れています
本棚に追加
/382ページ
「茄菜は今のクラスになれた?」
「うん、少し慣れて来たかな…。同じ班の岡部さんとよく話すようになったよ」
少し照れながら嬉しそうに茄菜は話す。
茄菜は結構人見知りでクラスになかなかなじめずにいた。
一年のときは私と一緒だったんだけど、今年は別れてしまった。
最初はしょっちゅう休み時間に私のクラスに来て悩んでいたけど最近はこんな風に明るく話をしてくれる。
私はほっと胸を撫で下ろしていた。この調子でクラスになじめればいいな。
「あっ」
と、思い出したように純太郎が口を開く。
「そういえばヒナ、お前数学の宿題やってきた?」
あ…
「その間、忘れただろ」
その通り、見事に綺麗に忘れてました。
忘れて月9見て泣いてました。
クソ、キヌタクのせいだ。奴が格好良すぎるのがわるいんだ。
……
いえ、わかってます私が馬鹿でした。
「茄菜聞けよっ、コイツ今日数学の宿題忘れたら休み時間にモノマネするんだっ。二限目前だから見に来いよ」
あうぅ、そうなんだった。私がモノマネなんてできるわけないのに…!皆して囃し立てちゃってもう!
最初のコメントを投稿しよう!