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春がぎゅっと俺の背中に捕まる。
ドキドキする心臓の音が春に聞こえないようにわざとエンジンを吹かす。
ヴルォォン ヴルォォン
そして、勢いよく発進した。
「キャッ!!」
春がさらにぎゅっと俺に捕まる。
走りながら春に尋ねた。
「気持ちいいだろー?」
「何ぃ?」
マフラーの音が大きくて聞き取れなかったみたいだ。
だからかなり大きな声で言った。
「気持ちいいだろー?」
「もうさいこー♪♪」
春も大きな声で叫んでいた。
少し元気を取り戻した春の返答を聞き、安心した。
春の温もりを背中に感じながら20分程走った。
「到着~♪」
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