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「……言ったな、オイ」
――言ったよ、アァ。
「じゃあ俺の扱いの悪さについて……」
――残念ですが、お時間です(ガタン)。
「ハイ、待った(ガシィ!)。ニページ目に食い込んだんだ。まだマスならあるぜぇ?」
――え~、言うの~?
「あぁ、きびきび言えや」
――どうしても?
「どうして、も!!」
―― ……ぶっちゃけた話ね、留年が決まったから。
「? だから?」
――自分より、不幸な人間を……見たかった。
「ハイ、オカシイね。すんごくオカシイね。留年したのも麻雀ばっかしてたお前が悪い」
――麻雀だけじゃない! パチンコも大好きです!!
「駄目学生! おま、卒業できんの?」
――見込み、ナシ!!
「威張んなよ!」
――えへ♪
「照れんなよ! 誉めてないから!! じゃあ何か? 俺はお前の憂さ晴らし的な?」
――yes!
「ウザっ!! お前、まじで!!」
――いいじゃんか別に、さて本当にお時間です。
「ちょっと待て!! まだ言いたいことが……」
――次回 第三章、
《『リアル』と『フェイク』の差って何?》
を、お送りしたいと思います。
「ちょ、お前タイトル長くない?」
――ちなみに『下手』したら直人くん大活躍です。ヘタレ直人が好きな人は我慢してね。
「え? まじで!?」
――ちなみにタイトル入らなかったら直人くん、折檻です。
「!!?」
そしてドルチェの一時は過ぎ去りて、コーヒーはただ苦く、また扉が開くその時を待つ。
もう一度、ここに訪れることを……、
その時はまた、笑い合おう。
もう一度、このドルチェで――
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