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「げ、チャイナ娘…」
総悟と神楽は数秒睨み合ったが神楽はフイッと向きを変えコッキャンの方を見る。
「コッキャンまたウチに遊び来るヨロシ。こんなガキといたら馬鹿が移るアル」
「馬鹿はお前でィ」
「銀チャンもコッキャンが来るの楽しみにしてるョ。糖分沢山用意してまってるネ!」
「コッキャンが糖尿病になったら訴えますぜィ」
「それじや私もう帰るヨレディースフォー始まっちゃうアル」
神楽は総悟を睨み付けた後満面の笑みで手を振り帰っていった。
「皆ももうすぐ暗くなるから早くお家に帰るをだよ?」
「「「はーい」」」
1人1人と子供達は帰り辺りは静かになる。傾いた夕日が2人を照らした。
「総悟は神楽チャンと仲良しだね」「今のやり取りで何処からそんな言葉が出てくるんですかィ」「だって神楽チャン楽しそうだったよ?」「それはコッキャンがいたからだろィ」「そうかな?」「そうだろィ」
夕日の冷たい風が吹いて苺の入ったビニル袋がカサカサと音を立てる。
「そうだ総悟。もうすぐ屯所に着くよ?約束覚えてるよね?」
「苺の花言葉だろィ?花言葉はーーー」
屯所の門を挟んだ向こう側遠くに土方さんと近藤さんの姿が見える。コッキャンと俺に気付いた近藤さんは片手を挙げ土方さんは取り出したタバコを箱に戻した。
「コッキャンさーん沖田隊長ーお帰りなさい!」
門の前には山崎が手を振っている。コッキャンも3人に手を振り返す。夕日に照らされた影が長く長く伸びた。
「ただいまー!」
コッキャン教えてあげますぜィ
苺の花言葉は『尊敬と愛』それからもう一つ
『幸福な家庭』でさァ。
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