平凡…、衝撃…!

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僕は高校2年生。名前は?そんなのどうでもいいでしょ? 仕方がないな……僕の名前は碇 圭一。僕はこの名前を名乗るのが、嫌だ。何故かって?それには理由があるんだ。 この『圭一』という名前は僕の父さんに命名されたんだけど、これには母さんと言い争いがあったそうで……。 母さんは『シンジ』にしたかったらしくて、漢字は知らない……元々、片仮名だったんじゃないかな。理由は僕の友達なら、瞬時に分かってしまう。これはアニメだか、漫画だか、知らないけど、そういう類のものからきているのだと、僕は思う。何故なら、僕の母さんは巷でいう、『ヲタク』だからだ。ちなみに父さんもヲタク。だから、結婚したんじゃないかな。でも、ジャンルが違うみたい。父さんはシリアス、ホラー系。母さんは格闘、SF、その他色々。そんな感じで僕の名前は決められた。 僕はそんな両親に育てられながらも、そんなものに興味はない。だって、『非現実的』だから。そんな、『有り得ない』話を信じても、この世の中は甘くない。そんな事、有り得ないんだ。だから、僕はひたすら学業に励む。そんな僕でも、幼少の頃は、いや、小学生の頃はアニメ、漫画が大好きだった。でも、それは有り得ないんだって、気付いた。だから、僕は現実的に生きる事にしたんだ。 勉強をしている過程で、僕はある伝説に興味を持った事がある。それは『雷神風神伝説』。雷神っていうのは、簡単に言えば、雷様。でも、それも迷信さ。大体、雷は雷曇から発生するんだ。それを操る神……?いるわけない。人間の作り出した、『ただの伝説』だ。現代科学が物を言う。 さて、僕は今、学校から帰宅中。辺りは真っ暗闇。太陽は沈み、明かりは電灯ぐらい。人通りは少ない。ちなみに僕は部活無所属。部活なんて、意味がない。僕は家で勉強して、難関国立大学を目指す。こんな僕でも、友達はいる。周りからは『ガリベン』、『博士』、『眼鏡』と呼ばれる。別にそれを悲観したりはしない。僕はこのくだらない世の中を変えてみせる。その夢を胸に秘め、僕は歩く。 事件は突然起きたんだ。いつもの道、電信柱のある曲がり角、通り過ぎる僕。それがあたり前の現実、日常。でも、それは撃ち破られた。僕が電信柱に近付いた、まさにその時。『ピカッ』という激しい光と共に『ゴロゴロピシャーン』と雷が僕に落ちた。落雷だ。意識が遠退いていく。僕は感電死してしまったのか、死んでしまうのか……僕は……?
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