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「吊り橋効果で惚れられても終わりは早いな」
つか、それ以外でモテた記憶がない。
「けど俺としては下心があって助けた訳じゃないし」
「あたしも初め惚れそうになったし、けど気付いたね、自分だけに特別じゃないって」
鈴も高校のときから付き合いだが俺に惚れそうだったのか、いやいや明にゾッコンだったじゃないか。俺も随分手伝ってやったもんだ。
ん、ソレが原因か?
「よし。俺が間違っていた。下心ないとか言って助けた女と付き合うようじゃ駄目だ。俺は愛される男じゃなく、愛する男になる」
今まで下心を持って助けたことなんて一度ないけど、やっぱ感謝されて好いてくれることが嬉しかったから、つい甘えてしまったんだ。
俺は尽くす男だ。
甘えてくる女を優しくしても惚れさすなんて言語道断だ。
「よっしゃー、明日も社会に、いや世界に貢献するぞー」
よし、元気が出た。
明日は早起きして町内のゴミ拾いするぞ。
「お前って損するタイプだよな」
「あはは、頑張れー。手伝わないけど応援するよ」
二人の、いや、一人の声援と一人の忠告?を受け俺は明日に備えて帰宅した。
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