一章

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 俺は翌朝、予定通りゴミ拾いを行い、学校に向かった。  大学への歩く道のりもゴミが無いと清々しい。  うんうん、これだよ、これ。  誰かから感謝される訳じゃないけど自分が良いことしたって思えること。  これって凄く気持ち良い。  路上をうろうろしている不審者発見。  不審者っつうか多分迷子だな。  お助けマンとしての血が騒ぎそそくさと近付くと美しいというか可愛い女性だった。  なんか歩ちゃんの時のことを一瞬思い出して躊躇ったが、やはり困った顔をしてキョロキョロしてるを見てしまい。  「どうかしたんですか?」  なるべく、こちらが不審者やナンパだと思われないように優しく微笑んでみた。  不審者やナンパだって初めは優しく笑いかけるかもしれんが。  女性…というか女の子は突然声をかけられたことにキョトンとしが理解したらしく、道に迷ったこととその経緯を説明してくれた。  どうも、こちらのお嬢さんはどっかの社長令嬢らしく、何かの理由で親と喧嘩していつも車で大学に連れていって貰ってるのだがそれを断り電車を駆使してここまで来たのだがここで道に迷ったらしい。
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