心に眠る想い

暗く眠る想い

猛ダッシュの末なんとか最終の新幹線に間に合い、空いている席に座った。

仕事とさっきのドタバタで疲れたあたしはすぐに目を閉じた。
まぶたの裏に蘇る過疎化の進んだひなびた漁村。

帰るのは…４年ぶりか。
瞬ちゃん、あと数時間であたしの誕生日だよ。12月１日。瞬ちゃんの命日。
瞬ちゃんが死んじゃってから、もう6年も経ったんだね…。
明日は瞬ちゃんの七回忌なんだよ。
あたし、もうすぐ30だよ。

瞬ちゃん。瞬ちゃん…。

あたしは深い闇の中へと落ちていった。