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「そして美由紀の男が帰ってきて、揉み合いになって…」
突き飛ばしたら男はテーブルに頭をぶつけ動かなくなった。
「最初は自首しようと思いました。だけどその前に今の麗の姿を見たくて、手掛かりがないかと…」
家を漁っていたら、自分の位牌と麗の服がベランダに捨てられていたことに気付いた。
あまりにもな美由紀の行動に、益々胸が張り裂けそうで…。
「偶然、家にあった夕刊にスーパー強盗の記事が出ててそこに麗の写真が…」
「あっ…薫さんと会ったあの…」
「すぐお前を見つけることが出来た。
何年たっても、お前の姿を見つけることができた。
…お前とまた暮らしたいと思って、自首することができなかった。だが、お前の前に姿を出すことも出来ず…」
そして今に至った。
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