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『おら!痛い目、見たくなかったら金寄越しなぁ』
『や…やめてくれ!これは娘に渡す…』
『ガタガタうるせぇ!』
『ひぃ…』
侍達に刀を向けられ、男の人は震える。
「…真っ昼間から、よく出来るねぇ…しんどくないの~?」
『誰だっ』
間延びした声がいきなり掛けられ、侍達は振り返る。
そこに立っていたのは…
「オレ?白鴎 つばめ~☆」
つばめだった。
侍達は笑いだす。
『兄ちゃん、俺達に何か用かい?』
「その人のお金を返して貰おうと思ってね。子供じゃないんだからさー、人の物盗んだりするんじゃねーよ。」
『…んだと?』
「返して貰うね~」
そう言うと、つばめは消える。
侍達は目を疑った。
『…何処だっ!』
「ん?ここー。」
一瞬で侍の手から財布を奪うと顔面にパンチ。
『うわぁ!!』
一人がぶっ飛んだ。
「人の物、盗むからだよ~」
男の人に財布を返すと、つばめはにっこり。
「早く行きな~」
『あ…ありがとう!』
男はお礼を言うと、団子屋が一番安全だと思ったのか、元来た道を走っていった。
それを見届けて侍達に目線を戻す。
『くそっ…』
「怪我したくなかったら、早く帰りな~。」
『ちっ…退くぞ!』
倒れていた侍は立ち上がってつばめを睨み、他の奴らと逃げていった。
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