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作者
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高校帰りの3人組がいた。1人は気だるそうに歩いて無愛想である。また、もう1人はニコニコと笑顔で無愛想な男ともう1人の男に話し掛けている。そのもう1人は呆れた顔で笑顔の男の話を流しながら歩いていた。この3人組が主人公の男達である。
「ねえーねえー聞いてる?牙」
「っんだよ、うっせえーな」
牙と呼ばれた男は眉間に皺を寄せて不機嫌そうに言った。牙と呼んだ男はニコニコの笑顔で牙にじゃれついている。
「うぜえーよ、光、いい加減にしねえとしばくぞ」
「しばいちゃやーよ」
光は忍者の様に会話に参加してなかった男の後ろに隠れた。……笑顔を絶やさない男は光と言うらしい。
「ちょ、おい、俺がしばかれんじゃねえかよ」
慌てた男は光の首根っこを掴み前へ出した。まるで猫みたいに……。
「どうぞ」
男は牙に声をかけた。奴隷が王様に贈呈するかのように……。
「ちょ、ひでえーよ、彰ポン」
光に彰ポンと呼ばれ男は、眉間に皺を寄せて「俺もやっていい?」と牙に訪ねた。
「勝手にしろ」
少し棘がある様に彰と呼ばれた男に言った。彰は「じゃー遠慮なく」と返した。そのやり取りを首根っこを掴まれて宙に浮きながら聞いていた光は……。
「ちょ、うそーん、俺を二人がかりで袋にすんのー、きったねえー」
「…………」
「…………」
2人は黙ってポケットに突っ込んでいた右手をだし光の腹に一発づつ拳を入れた。
‐ドフッ ドフッ‐
「ガハッ、ゲホッ」
光はいきなり衝撃を腹に受けた為、ダメージが軽減できなかった。……光は宙でうずくまりながら腹を抱えている。それを見て満足したのかしないのか首根っこをつかんでいた彰が手を放した。いきなり手を放したせいで光は、地面に叩きつけられた。
‐ゴツッ‐
鈍い音を聞いた2人は光を置いて歩き始めた。光は「置いてかないでえー」と叫びながら腹を抱えて痛がっていた。その様子を横目で見ながら去っていく2人。
「ちょっと、ひどかったかな?」
彰がやり過ぎた様な顔をしながら牙に話し掛けた。牙は興味無さそうな顔で前を向いて返事を返した。
「別に」
たった一言で片付けられた光はと言うと……。
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