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「酷いよー」
と自分でシクシクと効果音をつけながら目の下に両手を置きながら泣き真似をしていた。その頃、牙と彰は……。
「別にって申し訳ねえー気持ちねえーの?」
と牙に問いかけていた。その牙は、「別にねえー」と彰に返事を返した。素っ気ない返事を返された彰は、「ひどっ」と返して笑っていた。
「今までしてきた事と同じだし」
と呟く牙。その言葉を聞き逃さなかった彰は、「同じって、達だよ」と焦った様に返事を返した。牙は、「あっそ」と興味ない様に彰に返事を返した。その頃、光はと言うと……。
「けえーろーっと」
光は、泣き真似に飽きたのか痛みがなくなったのか分からないが、サッと立ち上がると牙と彰に追い付くべく走り出した。しかも猛ダッシュで。そんなことは、つゆしらず彰は、必死になって牙に抗議していた。牙は、眉間に皺を寄せながら不機嫌な顔で「しつけえーんだよ」と言う目をして彰を見ていた。……いや睨んでいた。彰は気付いてはおらず話を続けた。
「敵にたいしては、罪悪感も糞もねえーけど、達にたいしては、罪悪感持てよ、てか持とーよ」
彰は、話終わると牙を見たその時、彰は固まった。不機嫌メーターがMAXの牙が隣にいた。彰はそれに気付くと顔を青ざめて顔をひきつらせながら笑った。……もはや笑った内に入らないかもしれない。
「…………」
無言のまま睨んで来る牙に彰は逃げたいと思っただろう。
「ごっ、ごめん、もう言わないよ」
焦った様に敬語混じりで言った。彰を睨んでいた牙は前を向いて歩き出した。だがまだブラックオーラが出ているのに気付くとちょっと後ろを歩き始める彰だった。……このことから推測すると3人の中の頭は牙となる。牙に続いて彰。その下に光となる。しかし喧嘩の強さは普通のヤンキーとは比べ物にならないくらい強いらしい。その頃光はと言うと……。
「キイーン、キイーン」
と言いながら両腕を風になびかせるように後ろに向けていた。……言わいるアラレちゃん走りだ。――光はヤンキー校にしては珍しく人気者らしい。普通の高校なら分かるがヤンキー校にはいるはずもない人気者。しかし黒龍高校には光と言う人気者がいた。何故ボコられないの? と言う疑問が沸くがまた今度と言うことで。
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