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陰陽師の職務は、まず律令制度の下で日時の管理を行いました。理由は、国家統制の為です。それと同時に、国家や天皇に何か災いがおこるかどうかを占いや天文観測で調べました。「天文観測」と言うのは、天と地は表裏一体のようなもので、天でおこることは地でおこるという考えのものです。
そして、もし国家や天皇に災いが起きた場合は、神に災いを起こさせないよう願いました。というのも、神が怒ると「たたり神」になる為それをなだめてしずめるのが陰陽師の役目だったのです。因みにここではイメージされがちな魔法のような呪術は使っていません。
ですが平安時代になると、呪術で医療を行なっていた呪禁を吸収したり、流行した密教などの要素を含みはじめ、段々と呪術化するようになりました。後で紹介する安倍晴明は、このころ活動していたそうです。
そして、陰陽道は同時に宗教化し、民間にも広まることとなりましたが、呪術化した為に、貴族間の政争に用いられたりもするようになってしまったそうです。
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