ふるえる銀砂

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ふるえる銀砂

あたまがまだ わたしに出逢う前の世界に  いる あなたなんて 要らなくて   わたしだけの 周りにいるあなただけを あなたとして 瞼を閉ざした   かぎりある彩りを あなたとわたしの鋳型に押し込んで それだけを二人のすべてにしたかった   あなたのことなんてどうでもよかった     優しいのは 暖かい理想ばかり 見えないのは 汚れてしまったから わたしには何もないの     あなたを 愛しいと思い込むために わたしは これと他の色々なものを捨てた   心には無限に広がる嘘しかなくて 何も無いで埋め尽くされて
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