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だけど、持って生まれた性格、容姿。
麻奈美が可愛く見えても、
私には絶対に真似は出来ない。
常に麻奈美と一緒にいたけれど、
第三者が見たら、きっと不釣り合いな友達にしか見えてないんだろうな…って思ってた。
いつも、麻奈美は誰かに恋をしていて、
私は、いつもそんな麻奈美の恋バナを、
黙って聞いていた。
「香那ちゃん、この前の人とは別れちゃったぁ…。」
「えぇ~!また別れたのぉ?」
教室を移動中に、麻奈美が恋バナ。
私は、高校生になってから、
恋をするって事に、
まだ慣れていなくて、
『ユウキ』と呼ばれる工藤君に、
淡い恋心を抱いていたくらいの私には、
麻奈美の恋バナは、かなり刺激的だった。
「もうっ!香那ちゃん、またとか言わないでよっ!!」
少し怒り出す麻奈美。
私には、次々と恋をする麻奈美が信じられない。
「ごめん、ごめん。」
麻奈美にとって見たら、色んな恋をしていないと無理みたいで、
私には分からない感情だった。
「どうして別れたの?」
いつも、麻奈美の恋バナを聞いて、
それで私も恋について密かに勉強していた。
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