結城と祐希

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「ん~。この前ね、一緒に塾から帰ってた時にねぇ、  暗闇が怖いって話になってねぇ、  そんな男はなよなよして嫌だったから…。」 は?は?はぁ? 暗闇が怖い男?! そして、それをなよなよして嫌だと思う麻奈美?! どっちも信じられない…。 そんな理由で、別れるって、 私にはどうよ?って感じ。 麻奈美の恋バナを聞いて、 勉強するつもりでいても、 何故かやっぱり麻奈美の恋バナは理解出来ない私。 「最近ね、私。  気になってる人がいるんだよね…。」 そして、もう次の恋バナかいっ! って、心の中で、麻奈美に突っ込む私。 半ば、少し呆れていたのもある。 「ふぅん。そうなんだぁ。」 麻奈美は、いつも目立つ男子と付き合っていた。 だけど、不思議と同性から嫌われるタイプでもなく、 私も、こうして一緒にいれる。 モテる事を鼻にかけていなかったし、 少し天然な所もあったからだと思う。 「ね、ね。香那ちゃん。  誰だと思うぅ?」 私の顔を覗き込みながら聞く麻奈美。 きっと、麻奈美は目立つ男子を言うはずだから… 「あっ!サッカー部の真田君?」 目立つ男子なんて、数少ない。
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