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だけど、私は、
男子と喋る事すら慣れてないのに、
こんな風に迫って来られたら、
どうしていいのか分からない。
断る言葉に迷っていると、
次から次へとみんな帰って行く。
私は、森君に対して、
断る方法が分からずに、
仕事が手につけれない!
「ね、もしかして、香那ちゃん、
ドキドキしちゃってるぅ?」
はぁ?
意味分かんないしっ!
断るのに困っているだけなのに、
森君は、何か勘違いしている様子。
こんな状況、本当に参る。
「香那ちゃんっ!!」
私を呼ぶ声がする。
次の瞬間、それは工藤君の声だと分かり、
その声のする方向を振り向く。
応援団の練習姿の工藤君が、
特設教室に入って来た。
「く、工藤君…。」
またまた、私は森君から、
工藤君に助けられた。
工藤君の姿を見て、私はホッとする。
「香那ちゃん、俺の練習が終わるの、ちゃんと待っててよっ!!」
工藤君は、私にそんな事を言う。
「え、あっ。うん。」
今日、休み時間に、
工藤君は、私を助けてくれる為に、
先約だと言ってくれていた事を思い出す。
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