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「ただいま」
駆けよってきたカシェに、軽く接吻をし小屋の中を見まわす。
「今度は、何を拾って来たんだ」
この小屋で暮らすようになってから、カシェは麓まで歩きまわり、いろいろな物を拾って来るようになった。
ビール缶、タイヤ、菓子袋、ステックルージュ。
使えそうな物や、ただの屑まで小屋の中は散乱し、それらは、ミトが処分しないかぎり、増える一方だ。
ミトの傍らにすり寄って立っているカシェの足元に、
銀色の光るケースが置いてある。
蓋はすでに開いたままの状態で、中には、同じ模様と人物が描かれた紙片が束なって入っていた。
それは以前、
ミトが此処へ逃れてくる際に、前の世界から掴み取ってきた、数枚の紙切れと同じものだった。
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