~始まり~

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『お前が主人公か…』 『貴様は…ミルドラース!?』 突然目の前に現れた、赤黒く巨大な化け物―――ミルドラース 奴のことは知っている。しかし――― 『なぜ…ここに…』 奴はエビルマウンテンの最奥にいるはずだ。なぜ…こんな所に…。 不敵に笑っているミルドラースを睨みつけ、主人公は剣を構える。 しかし、なぜか攻撃に移せないでいた。 立ち向かわなきゃいけないのは分かってる。 だが、奴は一体何を企んでいる? ここで攻撃したら、奴の思うツボになってしまうのではないか? そんな考えが頭の中を巡り、主人公は剣を構えたまま動けずにいた。 その戸惑いが、スキを生んだ。 それをミルドラースは見逃さなかった。 ミルドラースが素早く呪文を唱える。 それに主人公が気づいた時にはすでに手遅れだった。 主人公とミルドラースを黒い霧が包んでいき――― やがて、霧ごと消えた… 残されたビアンカは、ただ叫ぶことしかできなかった。 『お願い、助けて!このままでは…。私と一緒に、主人公を助けて…!』
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