第1話 序章

5/6
前へ
/17ページ
次へ
とりあえず、PCゲームである可能性に賭けて、パソコンの前に座り、起動した。 手早く操作し、ディスクを入れてみる。 「…はぁ!?」 なんと、ディスクを入れた途端に画面が真っ白になったのだ。 「ふざけんな!壊れたのかよ!?」 慌ててディスクを出そうとエジェクトボタンを連打するが、全く反応がない。 「…ったく。あ~あ、業者サン呼ぶか…。」 俺はげんなりし、そのまま仰向けに倒れた。 …と、その時。 “『騎士道物語』の世界へようこそ!早速貴方をエントリーします。名前を入力して下さい。” 突如、画面に映像が浮かび上がり、アナウンスが流れた。 俺は多少驚きつつも、起き上がって画面を見やる。 そこにはどっかの国のお姫様みたいなキャラクターが微笑みを浮かべていた。 さらに、画面の真ん中には名前の入力を促すかのように、メッセージボックスが開いている。 「お…写ったじゃん。やっぱPCゲームだったんだな…っと、名前名前…」 俺は手早くキーボードを叩いた。 「まぁ悩んでもしゃあないか。『ケ・ン・ジ』…っと。」 毎回、名前を設定するゲームでは自分の名前を使うのが俺流。 何故って? その方が作品にのめり込みやすいから。以上。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加