第1話 序章

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“勇士ケンジよ…貴方は騎士となり、世界の安息を脅かす魔神達との聖戦へ赴かねばなりません。” 画面が切り替わって戦争の風景のシーンが映り、先ほどと同じアナウンスが流れる。 「こりゃまたベタだこと…」 デスクをコツコツと指で叩きながら、ついつい思ったことをぼやいてしまう。 それほどに、ゲームとしてはベタな世界観なのだ。 ―そう。『ゲームとしては』。 長ったらしいアナウンスがようやく終わり、ゲームが始まろうとしていた。 先ず、ゲームにはつきものの『今ロードしてますよ画面』が映る。 そして、画面が切り替わった― ―その瞬間。 画面から光が放たれた。 痛みは無いが、眩しい。 目を開けられないほどにだ。 どんどん視界は白に染まってゆき、俺はついに意識を手放した…  
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