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“勇士ケンジよ…貴方は騎士となり、世界の安息を脅かす魔神達との聖戦へ赴かねばなりません。”
画面が切り替わって戦争の風景のシーンが映り、先ほどと同じアナウンスが流れる。
「こりゃまたベタだこと…」
デスクをコツコツと指で叩きながら、ついつい思ったことをぼやいてしまう。
それほどに、ゲームとしてはベタな世界観なのだ。
―そう。『ゲームとしては』。
長ったらしいアナウンスがようやく終わり、ゲームが始まろうとしていた。
先ず、ゲームにはつきものの『今ロードしてますよ画面』が映る。
そして、画面が切り替わった―
―その瞬間。
画面から光が放たれた。
痛みは無いが、眩しい。
目を開けられないほどにだ。
どんどん視界は白に染まってゆき、俺はついに意識を手放した…
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