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「早っ!マジで?」
「だって誰かに先越されちゃうかもだよ」
「でもさ、話したその日に告白ってありえなくない?」
友達の言葉に弥生は、少し考えたが、もう気持ちは止められなかった。
「いや。たぶん言うわ。付き合ってください。好きかもしれないですっていう」
そして自信ありげに
「きっと私のこと、好きになってくれるから。毎日、好きって言う」
ドキドキしながらも、弥生は覚悟を決め、告白を決意した。
「来たよ、来たよ」
弥生の数メートル先には、なんのへんてつもない観覧車。
デート、告白の王道!
「弥生、わかってるね」
友達と最終打ち合わせ。
観覧車の前で、待ち合わせをしている今、この瞬間。友達が涼以外を引き付けるので、一気に手を引っ張り観覧車に乗り込む。
「よし、準備はオッケィ?」
「行くよ~」
そういって、みんなで走り出す。
「お待たせ~」
「こっちこっち」
ラッキーなのか、待ち合わせ場所には結構人がいて、はぐれるには、もってこいだった。
(涼君は?)
弥生は走りながら、涼の位置を確認しようと、キョロキョロする。
(いた。みんなとちょっと離れてる。ラッキー)
弥生は涼に一直線に向かう。
(やるぞー)
人混みの中の涼。
あと数メートル。
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