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今年も来てしまった。 キミが好きだったこの場所に。 初めてキミに出会い 初めて抱きしめたこの場所 春が近付くたびにキミを思い出す この桜を見たいってキミが言った時本当は涙が止まらなかった んだよ 車椅子を僕が後ろから押して あたしは来年もこの桜を見れるのかなぁ? 今にも泣きそうな笑顔で微笑んだとき 僕は嘘をついた 来年も見れるよ キミは よかったぁ。 この一言と笑顔が苦しかった キミとずっと一緒にいたかった 春夏秋冬キミと一緒にいた 僕の隣にはいつもキミがいた。 キミがいない春は どこか物足りなく どこか切なく 桜が散るたびに涙が流れる 不意に吹く春風は桜の花びらを散らしてゆく この桜を僕は広い集め キミの眠る場所に持って行く 約束を守る為に。 桜が好きだったキミ 春が好きだったキミ 今年も咲いたよ。 綺麗に咲いたよ。 ここに置いとくね。 キミと僕を繋いでくれた春の季節を。 キミを今でも愛してるよ。 夏にはあの海岸の貝殻と砂を持ってくるね。 そう言った時に僕が持って来た桜は春風に舞い上がった 青く清んだ春の空に。 その桜がキミに届いたような気がした。
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