一か八か

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俺は慌てて、何もしないことを加えて伝えた。 すると葵衣はOKしてくれた。俺はすぐに荷物をまとめる為に部屋に帰った。 ―やった!!旅行だ…! …でもきっと何か葵衣にはあったんだ… そんな考え事をしながら、荷物をバックに詰め込むのに時間は、かからなかった。だがバイトの休みをお願いする為の電話や田辺のとこに電話するのに時間が少しかかった。 店長は急な休みも渋々了解してくれた。 そして田辺には2人泊まることと病気のことを簡単に伝えた。詳しくは会って話す、と。 「それから何か作っていこう」 冷蔵庫を開け、とりあえずある物でメニューを決めた。 急いで作りながら、俺はふと、ひとつの不安にかられた。 「1人で車出してない…よな…」 ―強引な誘いだ…しかも葵衣は俺を覚えてないし、思い出す様子でもない。ぶっちぎられて当然かも… タッパに料理をつめ、外に出た。車はまだあった。 深く安堵して、しばらく動けなかった。 「よかった…」 ひとつ息をつき、俺は葵衣が乗っている車に急いだ。
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