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葵衣は俺が作った弁当に驚いていた。行く先は俺にまかせてくれる、という葵衣の言葉に感謝した。
もし別に行きたい場所を言われたら田辺に悪い。
「何があったかわからないけど、一緒にいて楽しめるならいいと思う」
俺の素直な気持ちを言った。葵衣が笑ってくれているのが、暗闇でもわかった。
―今すぐにでも抱き締めたい!!
いやいやダメだ、我慢するんだ…
そして車を出した俺は、大学を留年した話をした。葵衣は
「どうして…?」
直球で聞いてきたが、気分は悪くならなかった。
―病気の話は…今はやめておいたほうがいいよな…
暗くなるし…
俺は色々と、と誤魔化した。そして俺は今フリーであることをわかってもらいたく、彼女(香奈のことだから、そう言えるかわからないが)をフッた話をする。
葵衣を見ると、なにやら怖い表情。
―また地雷…?!俺、嫌われるかも…
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