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3限の授業が終わり、
教室で話ている歩と皇志。
( ガラガラ… )
教室のドアが開き、
入って来る、
5人の上級生。
1年生は皆
固まっている。
5人の上級生の団体は、
皇志と歩の方に向かってくる。
野球部の不良達である。
歩:
(南無阿弥陀物…。)
不良達は皇志と歩の前で ピタリ と止まる。
不良1:
「用件はわかってるか?」
皇志:
( ニコッ )
「野球部にいれてくれるって話ですか?」
不良2:
( ブチッ )
「なめてんじゃねぇぞガキっ!!!!」
キレる不良を止める、
違う不良生徒。
不良1:
「放課後、
学校の裏にある公園に来い。
学校を出て裏にまっすぐ進めばある。
話をしようぜ。話を。」
ニターッ と笑う不良。
皇志:
「わかりました♪」
歩:
「お…俺はわかってませんよ!?!?」
笑顔の皇志とは逆に、必死に首を横に振る歩。
皇志に顔を近づけ、
不良は一言。
不良1:
「…逃げんなよ?」
歩:
(ここでも俺無視かぃ!!!!)
皇志は目をそらさない。
皇志:
( ニコッ )
「はい!!♪」
不良達は帰って行く。
周りの一年生がざわつく中、
歩:
「おい、
本当に行くのかよ…。」
皇志:
「ん? もちろん♪」
歩:
「やめようぜ…。
ぁ! それか2人で謝る!?
今なら許してくれるかも!!」
皇志:
「あれ?
俺、なんか謝らないといけないようなことしたっけ?」
歩:
(ハハハッ…、そんな少年のように純粋な眼差しで俺を見るな。)
クラスメートから心配されつつも、
着々と放課後に近づいていく。
歩:
(…憂鬱だ。
生きている心地がしない!!!
くそ~、皇志と楓について行ったのが間違いだった~!!!)
チラッ と皇志の席を見る歩。
皇志:
( ク―…。。。 )
気持ち良さそうに眠る皇志。
歩:
(ワォ♪ こいつ、余裕だ…。)
歩はもはや笑うしかなかった。
苦笑いを浮かべる歩。
目は、…白目だった。
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