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放課後。
教室を出る皇志。
皇志:
「あれ?
ぁ! いた。
歩―!!!
どこ行くの―?
公園行くんじゃないの―!?」
歩:
( ギク )
「ぁ…ああ。
そうだったな。
で…でも、
今日は体調が悪いから、早く帰って休みたいんだよな~。」
皇志:
「え!? そうだったの!?
それならしかたないね。
早く帰って休みな♪
今日は公園に行くから一緒に帰れないけど、気をつけて帰ってね。」
歩:
「ほ…本当に行くのかよ。」
皇志:
「え? あたりまえじゃん♪」
楓:
「よし。
行くぞ。」
楓のクラスもホームルームが終わって廊下に出て来た。
皇志:
「楓も誘われてたんだ♪
行こ♪」
楓:
( フッ )
「まるでデートに誘われたような言い方だな。
ん? 歩。
どこに行く。
早く来い。」
皇志:
「ぁ! 歩は体調が悪いから今日は早く帰って休むんだって!!」
皇志が説明する。
楓:
「体調が悪い~?」
楓が歩を見る。
歩:
「ぅ…!
い…行きます。」
しぶしぶ覚悟を決め、
ついて行く歩。
皇志:
「あれ? 歩、体調悪いんじゃなかったの?」
歩:
「だぁ―!!
うっせぇな!!!
治ったんだよ!!!」
皇志:
( ニコッ )
「よかったね♪」
歩:
( ガックリ… )
「…ありがとう。」
3人は公園へ向かった。
公園へ続く道を歩く3人。
歩:
「ぉぃ。
こ…こんな暗いところに公園なんかあるのかよ。」
楓:
「あるさ。
学校の屋上から見えた。
もうすぐだ。」
公園が近づく。
すると、
奥から鈍い音が聞こえる。
( ボコ…ッ!! )
( ブフッ…!!! )
( ドッガァ…!! )
徐々に聞こえてくる声。
「も…もう…やめ…て。」
「ゆ…許して―!!!」
( ガ―ン…!! )
シ――――ン
急に静かになる。
歩:
「ちびりそぉ…。」
半泣きの歩。
楓:
( ゴクッ )
「ヘッ…なるべく手は出すなよ?
後々めんどうになるだけだからな。」
皇志は心配そう。
皇志:
「喧嘩かなぁ…。」
歩:
「天然星人め…。」
3人は覚悟を決めて、
公園に続く角を曲がった。
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