687人が本棚に入れています
本棚に追加
バスの中で話を始める楓。
楓:
「今日、
担任の奴から聞いたんだが、
5人の署名さえあれば同好会を立ち上げることができるんだ。
もちろん同好会にだってグラウンドを使う権利くらいある。
俺達は3人、あと2人集めればいいんだ。」
楓の話に、
歩が反論する。
歩:
「でも、
同好会じゃ公式戦出れないだろ?」
楓:
「ああ。
だから、タイムリミットは7月。
甲子園予選が始まる7月までには、今の腐りきった野球部を押しのけて、俺達が鳳聖の正式野球部にならなくちゃだめなんだ。」
歩は心配そう。
歩:
「そんなことできるのかよ…。」
楓:
「だったらこのままグラウンドも使えずに、自主連に精を出すか?」
歩:
「ぅ…。」
皇志:
「やろうよ!!
野球同好会♪♪
おもしろそうじゃん!!」
皇志が笑顔で言う。
歩:
「皇志…。」
楓:
( ニッ )
「決まりだな。
あと2人集めるぞ。」
歩:
( ニヤ )
「やれやれ、
どっちにしても野球は5人じゃできないぜ。」
皇志:
「いいじゃないか♪
あと2人集めればグラウンドを使って練習ができるんだ!!!
9人揃えるのはそれからでも遅くない♪
がんばろうよ!!!」
はしゃぐ皇志を笑顔で見る2人。
歩:
(昔から、
皇志がいれば
どんなことでもうまくいく気がしちまうんだよな。)
楓:
(こいつには
人を惹きつけて離さない魅力がある。)
明確な目標ができた3人、
各々が高校生活に一筋の光を見いだした。
.
最初のコメントを投稿しよう!