序章【~出会い~】

4/21
前へ
/37ページ
次へ
初めてのホームルームを終え、 皇志と歩は帰り支度を始める。 クラスのみんながゾロゾロと帰って行く中、 1人の男が皇志達のクラスに現れた。 ( ガラガラ…!! ) 継吾: 「タカ!! 帰ろうぜっ!! ホームルーム終わったか?」 入って来たのは、 オレンジ色に近い茶髪をカチュウシャで押し上げ、 だらしない制服の着方に、ダボダボのズボン。 大きい目に八重歯が目立つ、 がたいのいい男子生徒。 「…ああ。 行くぞ。」 タカ と呼ばれた生徒は、先ほど皇志の目に止まった金髪の生徒だった。 皇志: 「…。」 皇志は無言で見つめる。 歩: 「どこの学校にも不良ってのはいるもんだな。 入学早々派手な奴らだぜ。 帰ろっ♪」 皇志: 「うん♪」 げた箱で靴を履く歩。 皇志が口を開く、 皇志: 「俺、ちょっと野球部見に行ってもいいかな?」 歩: 「そうだな。 部活の仮入部期間は明後日からだけど、俺達が入る部活がどんなとこか、前もって見とくのもいいかもな。」 歩も賛成し、 2人は野球部のグラウンドへ。 皇志: 「あれ? グラウンドは市立にしては立派だけど…、 誰もいないな。」 歩: 「そうだな。 しかも、 …よく見たらグラウンドに草生えてるぞ。」 皇志: 「練習…してないのかな?」 荒れ果てはグラウンドを呆然と眺める2人。 すると、 皇志と歩の方に向かってくる男が。 「ここの野球部は練習してないぜ?」 歩: 皇志: 「ん??」 振り向く2人の前に立ち止まったのは、 黒髪をなびかせ、 眼光は鋭く、 整った顔立ちの男だった。 皇志: 「…波川 楓?」 楓: ( ニッ ) 「覚えててくれたか。 俺も鳳聖の1年だ。 これからはチームメイト、仲良くしてくれ。」 歩: 「ぇ? 波川楓って、 東丘中の波川楓!?!? ウソっ!!! なんでこんなとこにいるの!?」 【波川 楓(ナミカワ カエデ)】 身長,177センチ ポジション,捕手 《中学時代、皇志達と試合をしたこともある捕手。 配球,守備陣形,試合運びなど、野球を知り尽くした知識と、飛び抜けたセンスは守備・打撃とわず天才。》 .
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

687人が本棚に入れています
本棚に追加