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皇志:
「野球部の部室はどこだろ。」
部室を探す3人。
歩:
「もう今日はやめようぜ~…。
部室も見つからないことだしさぁ...
明後日からが仮入部期間なんだからそれからでいいじゃん―…。」
皇志の後ろで弱音をはきながらついて来る歩。
皇志:
( ニコッ )
「大丈夫だよ。歩。」
そのとき、
テニスのユニフォームを着た女子生徒が、3人の前を通る。
楓:
「すいません。」
楓が女子生徒を呼び止める。
女子生徒:
「ぁ はい。
なんですか?」
楓:
「野球部の部室ってどこですか?」
楓が野球部の部室の位置を聞くと、女子生徒の顔がひきつる。
女子生徒:
「ぁ…ああ。
野球部の部室は、
この先の…1番奥にあるわよ。」
楓:
「ありがとうございます。」
楓はお礼を言い、
3人は言われた通りに進む。
歩:
「…こんなとこに部室あるのかよ。
雑草だらけだし、
明らかに他の部活と隔離されてるじゃん!!!」
歩がわめいていると。
皇志:
「あった。
汚いけど、たしかに【野球部】って書いてある。」
楓:
「よし。
入るか。」
歩:
(ひぇ~…!!!)
( ギィィ―… )
皇志:
「すいませ-ん。」
皇志がドアを開ける。
タバコ臭い部室には、
5人の男達がいた。
「あ? …なんだ、お前ら。」
不良の1人が尋ねる。
楓:
「野球部に入りたくて来ました。」
皇志:
( ニコッ )
「入部させてください♪」
ニヤニヤ 笑う不良達。
歩:
(ぅ―…、もう帰りたい!!!)
不良1:
「新入部員は募集してねぇんだよ。
痛い思いしないうちに帰りな。」
皇志:
「じゃぁグラウンドの草むしりだけでもしていいですか?
あれじゃぁグラウンドがかわいそうなんで。」
不良2:
「あ? 俺達のグラウンドの使い方に文句でもあるのか?」
不良の1人が立ち上がる。
楓が皇志の前に入る。
不良と楓が睨み合う。
楓の鋭い眼光は
不良の目をそらさない。
不良はたまらず目をそらす。
楓:
「まだ仮入部期間も始まっていないのに、突然押しかけたこちらも悪かったです。
日を改めてまたお願いに来ます。」
3人は部室を出た。
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