日常、のち変化

4/5
前へ
/13ページ
次へ
  「ねーねー、名前なんていうの?」   「教えるかバカ」     とりあえずお隣りさんなんだし名前くらい聞いておこうと思って聞いたらあっさり断られた。 あれ?いじめすぎた?     「いいじゃん、歳も同じくらいでしょ?」   「お前には教えない…いい加減にしろよ?」     なんか俺本気で嫌われたのかな? ちょっと光に雰囲気似てるなぁ…なんて考えてたらいきなりホースを引ったくられて、あっと思う間もなく目の前に、水。         気付いたら頭までびしょびしょ。         「うぁー…びっくりした…」   「涼しくなって調度いいんじゃね?」     それ、さっき俺が言ったことそのまんまなんだけど…。 でも暑かったのは本当だしまあいいかと思って、ふるふるっと犬みたいに頭を振って水を飛ばす。     「うん、涼しくなった」     笑って言ったら、ぽかんとした顔で俺を見つめてから俯いて肩が震え始めて…。   これは、笑われてるのか。 顔は見えないけど。     「お前、本気でバカだな」     失礼な。 これでも成績は中の下…ん?それはバカだって? いいの、下の下な奴がいるから。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加