114人が本棚に入れています
本棚に追加
ある夜、オフィスで調べ物に
没頭していた私は、
そろそろ帰宅しようと身支度を
しながらポケットの中の鍵を
探っていた。
そこへ、その手を止める
けたたましいノックの
音が響いて来た。
こんな時間、況してや
アポイント無しの訪問に、
『本日の受付は終了しました。
明日の日昼にお越し下さい。』
と、ドア越しに追い返す
つもりでいたのだが、
ノックはドアを開けるまで
鳴り止まず、渋々ドアを
開けると、そこに彼女が
立っていた。
探偵と言う仕事柄か、
目の前の婦人がいきなり
銃を突きつけて発砲するような
人物でない事は直ぐに判ったし
何よりも彼女の美貌に
一瞬にして追い返す理由を
忘却させられてしまったのだ。
.
最初のコメントを投稿しよう!