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学ランだから学年は解らないが、この顔は見覚えある。 「生徒会長?!」 驚いた刹那は急いで切株から下りた。 それでも生徒会長は、其処から立ち去ろうとせず、刹那を睨む。 「何してたの」 「え・・・と、遊んでました」 刹那は目線を泳がせながら必死に答えた。 この場から早く逃げたいと刹那は思う。 入学して早々、問題を起こしたくはない。 しかし生徒会長は「ふぅ~ん」と言うだけで立ち去ろうともせず、問いつめようともせず、じっと刹那を睨み続ける。 気まずい沈黙が流れたそんな時。 『もう止せや真澄~』 困ったような口ぶりが上から聞こえた。 すると今度は桜の方から声が降ってくる。 『いいえ!真澄坊やもっと言ってやって!この子、私を蹴ったのよ!?』
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