月光狂想曲

クルー**ニク

シエルは至極嬉しそうに笑った。

やっと、世界が見えるようになるのだ。
その嬉しさは、何物にも変えがたいだろう。

「…ええと、ランさん、でしたか。少しお話があるのですが」

ルートが静かな声で言った。
俺は静かに頷くと、シエルを椅子に座らせ、「安静にしていろ」と言っておいた。

別室に移ると、少しだけルートの様子がおかしいのに気付いた。

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