7186人が本棚に入れています
本棚に追加
手を押さえたまま動かない男を見下ろし、一つ溜め息を吐く。
「終わりか?…つまらん」
「…くそ…っ!!」
悔しそうに悪態を吐くルートに剣を突き付ける。
少々刃こぼれしているが、一人ぐらいはまだ斬れるだろう。
「本当はいつも血を吸ってから殺すのだがな。人間の血のが旨いのだよ」
ふぅ、と再度小さなため息。
クルースニクの血など、ゲテモノ以外の何者でもない。
生憎、ゲテモノに挑戦する気はまったくないのだ。
.
最初のコメントを投稿しよう!