"死"

13/21
前へ
/294ページ
次へ
手を押さえたまま動かない男を見下ろし、一つ溜め息を吐く。 「終わりか?…つまらん」 「…くそ…っ!!」 悔しそうに悪態を吐くルートに剣を突き付ける。 少々刃こぼれしているが、一人ぐらいはまだ斬れるだろう。 「本当はいつも血を吸ってから殺すのだがな。人間の血のが旨いのだよ」 ふぅ、と再度小さなため息。 クルースニクの血など、ゲテモノ以外の何者でもない。 生憎、ゲテモノに挑戦する気はまったくないのだ。 .
/294ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7186人が本棚に入れています
本棚に追加