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「待て!っ――貴様ァ…!!」
折れた大剣が投げ付けられ、俺の足を貫通し床に縫い止める。
その間に男はナイフを手に走っていく。
…男の狙いは、彼女だ。
俺は舌打ちをして大剣を無理矢理抜いて投げ捨てた。
大きな音を立て、何とか残った椅子もろとも床を粉砕する。
みし、と何かが軋む音がして。背中から翼が飛び出した。
走って追い掛けるよりも、外を飛んで先回りしたほうがずっと良いだろう。
そう考えて、俺は窓を突き破った。
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