孤独

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そういえば、少女と出会った日も、愛を確かめた日も、こんな満月の日だった。 何十年ぶりかに、俺はピアノの鍵を開けた。 共に無意味な時間を過ごしたピアノは、古びてしまったがどこも壊れていなかったま ――ポーン…。 それは、至極寂しげな音だった。 シエルを、無くしてしまったからだろうか。 .
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