逃げろ!

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シャッターを開けると、細い点検用の通路があった。 中は薄暗く、ホコリがしきりに落ちてくる。 私はホコリに構わず、電灯のスイッチを探した。 スイッチをつけると、さっきまでの薄暗かった部屋が明るくなった。 奥の方には下に下る階段があり、私達は階段に向かって歩いた。 階段を降りると、警備員室と書かれたドアがあった。 ドアに鍵は掛かっておらず、ドアを開けると監視モニターがある部屋に出た。 モニターを正面に見る形で中に入り、周りを見ると右側にまたドアがある。 そのドアを開けようとすると、鍵が掛かっていた。 さっき見つけた鍵を使ったが、どれも違うようだ。 仕方なく周りを探してみるが何もない。 「誰かドアを蹴破ってくれないか?」 私が言った。 40代後半の私には、とても蹴破るなど出来なかった。 しかし20代は違う、力強く蹴破るとあっけなくドアは開いた。 「行きましょう」 感心していると部下が言ったので、私は先を急いだ。 ドアを越えると、そこにはまた部屋があった。
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