火災

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「家に帰ろうなんて無理だ、危険すぎる。」 その場を離れるように言いたかったが、同じように子供が居る身なので無視出来なかった。 「地図も何も無い状況で帰るには、あまりにも危険すぎる。」 私は言った。 地下にある店舗を全て探したが、地図とリュックがどこにも無かった。 仕方がないので、一旦地上に出ることにした。 さっきまで居たデパートに行き、本屋を探して地図を手に入れ、リュックも手に入れた。 「これで子供の所まで帰れるな」 私が言った。 方角は真逆だが、地下鉄の中を通った方が早く着く。 「途中まで一緒に行きましょう」 私はそう言い、もう一度地下に戻った。
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