逃げろ!

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非常階段をすし詰め状態で降りていると、余震が起きた。 パニックになった人達が、一斉に階段を降りようと前に居る人間を押し退けて進み始める。 その時、私は上からホコリの様なものが落ちてきている事に気が付いた。 嫌な予感がして、咄嗟に近くの非常口から部下達を引き連れて室内に飛び込んだ。 室内に入ってから数秒程経つと、余震がこれまで以上に強くなりー。 非常階段の方で、降りようとして周りの人間を突き飛ばしている人の姿が見えた。 ゴゴゴゴ 唐突に轟音が鳴り響いた。 非常口の先にある階段に、上から瓦礫が降り注いでいた。 50秒程だろうか? 余震が終わって改めて非常口の方に視線を向けると、非常口の方は完全に塞がっていた。 非常口の周りに居た人々は室内に逃げて無事だったようだが、完全に出口が塞がってしまった。 「・・・他の出口を探そう」 部長が言うと、部下達も周りを探し始めた。 今は20階前後の部屋に居るらしい、しばらく辺りを探していると非常用の通路や出口が載った地図があった。
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