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『骨の砂浜』
闇に染められ降りて来る
冷やされた空気を
細目で受け止めて
私は更に奥深くへと進む
人の悲しみが集まる場所へ
涙で濡れた洞窟を
血で歪んだ空気を
腐敗した肉が転がる階段を
無言の静けさに
足音だけが響く
誰も知らない骸
誰も知らない塊
懐かしい生臭さ
かつて人間と呼ばれ
人の中で産まれ
人の中で育ち
人の外で果てた
私の心の代弁者たち
名前さえ誰も覚えてない
私が私を知らないように
神が死んだ時のように
誰も苦しみに気付かない
洞窟は続く…
深く…深く…
空気は薄く…
寒く…寒く…
恐怖と憎悪を生んだ
悲しみと苦しみが
私に共鳴している
きっともうすぐ着く
骨で出来た深海の底は
苦しみが眠るように
この世で最も静寂で…
最も平和な…
許しの場所だった。
📖
冷や→ひや
濡れた→ぬれた
洞窟→どうくつ
歪んだ→ゆがんだ
腐敗→ふはい
骸→むくろ
塊→かたまり
懐かしい→なつかしい
代弁者→だいべんしゃ
憎悪→ぞうお
静寂→せいじゃく
✏
思ってたより軽い詩になっちゃったけど、言いたいことは書けたかな。いつか深海の底で静かにデートしたいものです(*´艸`)←関係ないw
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