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「でも何か、笹川さんに悪いね。
このチケット、笹川さんが買ったものなのに、タダで譲ってもらっちゃって・・・」
少し決まり悪そうに笑う鉄平に、私は目を細める。
「ぜんっぜん悪くないよ。むしろ当然。
あのギャル、いとも簡単に男を優先しやがって。」
「ハハハ・・・笹川さんらしいよね。」
あくまでも笑みを浮かべ続ける鉄平。
何故だかそんな鉄平にも、少しムカッとしてしまった。
・・・なーんか近頃コイツ、結衣の肩ばっか持つんだよね。
そりゃ私より、結衣の方が愛嬌あるし、親しみやすいだろーけど。
少し卑屈になってる自分に気付き、邪念を振り払うように、私は小さく首を横に振った。
鉄平じゃあるまいし、卑屈になってどーする自分。
・・・もしかして最近、コイツのネガティブ思考が移ってる？
恐ろしい。
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