稲荷の御珠

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稲荷の御珠

「ニャー ニャー ニャー」 「ニャァオゥン」             ミケに言われて二匹は風の早さでダキニ天に会いに来ていた      『おやおや…ミダスが苦戦かい 困ったねぇ』             ダキニ天が悩んでいるとその後ろの襖が勢い良く開いた          ――パァーン――            『ヤッカマシい 野良猫共だねっ!!喰っちまうよっ!!!!』     驚き竦み上がる二匹をよそ目に 声の主は続けた            『オヤァ❤ コレは イイ匂いじゃぁ ないか❤  色男の 匂いがするねぇ』            『これっ御珠や なんですはしたない!』               二匹は 焦っている 早く目の前の ダキニ天を 連れていかないと ミケに 力を喰われてただの猫になってしまうからだ              「その前に この化け物に喰われてしまうかも…」           人の姿に 狐の耳と尻尾…… 色白でスタイルも モデル並         「これが 稲荷の御珠…」 スラリと伸びた白い足がなまめかしい……               『何 見取れていやがる!!さっさと アタシの色男の所に 案内しなっ!!』           この化け物になら 喰われたい……二匹は 思った
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