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クレスとゼノが辿り着いた先には、自分達と同じ制服を着た40人ほどの少年少女達が2つの列に並んでいた。
「なんだ、意外と大丈夫じゃん」
集合時間に間に合ったと分かった途端、気楽に笑うクレス。
二人は走ってきたにもかかわらず、呼吸を少しも乱した様子がない。
「学生証を見せて」
前にクレス、その後ろにゼノという順で列に並んでいると、前方から黒マントに身を包んだ40代前半と思しき男性が声をかけた。
それに頷き、胸元から学生証を取り出し見せる。
「クレス=アルフォードにゼノ=ウィリアムスか。よし、乗船を許可する。
そこの桟橋を渡って、係りの者の指示に従ってくれ」
学生証を返し、一点を指差す。二人して指差された方向を見た。
その眼前には、ブレザーの左胸に縫い付けられた校章と同じマークが描かれた飛空艇が停泊している。
係員に促され飛空艇内部に入ると、まず内装に驚かされた。
足元は絨毯が敷き詰められ、少し進んだ先の大ホールはダンスパーティが出来そうなほどの広さ。
天井からは豪華で巨大なシャンデリアが吊され高級感を醸し出している。
二人が入った時には既に人がいて、それぞれ談笑や各テーブルに並んだ料理に舌鼓を打っていた。
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