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「さ、早く進みましょう。」
宮脇さんは繋いだ手を強く握り直した。
「そこそこ、何か動いてる!絶対何か出てきますよ!!」
私は指差しながら言った。
「大丈夫!行きましょう!」
宮脇さんは勇ましく進んだ。
「うわぁ!!」
宮脇さんはまた叫んだ。
見ると、壁から手が沢山出ていた。
もちろん、偽物だが。
私達はさらに進んだ。
私はなんだか宮脇さんのびっくりする姿がおかしくって、あまり怖く無かった。
角を曲がると、狭い通路があった。
片側は壁、もう片側は何か出てきそうな雰囲気だった。
私達はそそくさと通り過ぎようとした。
するといきなり、お化けが飛び出してきて、私達をつかむような仕草をした。
「わぁ!!」
「きゃあ!!」
私達は叫んだ。
そして、壁側に背中をつけるようにして硬直していた。
宮脇さんが進まないと、私も進め無かった。
するとお化けは、また私達をつかむような仕草をした。
「きゃあ!!早く進みましょう!」
私は宮脇さんを軽く押した。
宮脇さんと私は走って逃げた。
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