一、出会い

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大分大きくなったお腹を支えながら、エレベーターに乗った。 夕食の材料を買いにいかなければならない。 と言っても私一人分を作るのも億劫だ。 しかし、外食は塩分が多く、なるべく自炊しなさいと言われている。 こないだの検診で血圧も上がっていたらしいし…。 体重も増えすぎと言われているから、運動がてらスーパーまで毎日歩いている。 エレベーターはなんだか苦手。 一人も心細いし、誰かが乗ってきても気まずい…。 でも階段は駄目と言われているから仕方ない。 ガタン 四階でエレベーターが止まる。 扉が開くと、中年男性と六十代位の女性が乗ってきた。 二人共、私の膨らんだお腹をチラリと見た。 私は右奥に下がり、女性は左奥に、男性はボタンの前に立った。 気まずい沈黙が流れる。 でも、男性と二人きりでなくて良かった。 男性と二人きりになる時が一番構えてしまう。 赤ちゃんが私の胃を蹴るのを感じながら、私はお腹をさすった。 「今、何ヶ月なの?」 女性が私のお腹を見ながら言った。 私は女性の顔を見た。 「九ヶ月です。」 と微笑みながら返した。 「そう、あと一ヶ月…」 ガタン
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