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突然、辺りが明るくなった。
「出口だ~!!」
宮脇さんは私と手を繋いだまま、両手を上げた。
出口付近にいた人達と目が合い、クスクス笑われた。
私達は恥ずかしくなって、こそこそとお化け屋敷から離れた。
手は繋いだままだった。
お互い、汗ばんだ手…。
最初に離したのは宮脇さんだった。
「いやぁ、ちょっと怖かったですね。手に汗ばんじゃいました。」
宮脇さんは手をハンカチで拭きながら言った。
「本当、最後のお化けには参りましたね。まさか二回襲ってくるとは…。」
私もハンカチで手を拭いた。
「びっくりしましたね。機械の人形は一度しか来ないから安心ですが人が入ってるのは予測つかないから焦りますね。」
宮脇さんは頭をかきながら言った。
「本当、でも最後以外は意外と大丈夫でした。宮脇さんがいたから心強かったです。」
私はベンチに座って言った。
「ははは、本当、意外と大丈夫でしたね。あ、何か飲み物買ってきましょうか。」
宮脇さんは売店を見て言った。
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