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私はどうにも出来ず、とりあえず半分はみ出た状態で耐えた。
隣のベンチに移動するのもおかしいし、このまま耐えるのも辛い。
どうしようか…。
「木下さん、ベンチ狭いし、良かったら…。」
宮脇さんは起き上がり言った。
「良かったら何ですか?」
私は宮脇さんの顔を見て言った。
「膝枕とか…。お願い出来ませんか…。」
宮脇さんは顔を赤くしながら言った。
「え…。」
私は戸惑った。
「あ、嫌だったらいいんです。すみません、冗談です。」
宮脇さんは慌てて言った。
「いえ、私で良かったら…。」
私も顔を赤くして言った。
「え、いいんですか!?」
宮脇さんは子供のように輝いた目をした。
「ふふ。いいですよ。」
私は笑って答えた。
「じゃあ…。」
宮脇さんは恐る恐る私の膝に頭をのせた。
「重くないですか?」
宮脇さんは言った。
「大丈夫ですよ。リラックスしてて下さいね。」
私は答えた。
「ありがとうございます。でもなんだか恥ずかしいですね。若いカップルならいいですが、自分の年齢になると…。」
宮脇さんは言った。
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