二、葛藤

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私はどうにも出来ず、とりあえず半分はみ出た状態で耐えた。 隣のベンチに移動するのもおかしいし、このまま耐えるのも辛い。 どうしようか…。 「木下さん、ベンチ狭いし、良かったら…。」 宮脇さんは起き上がり言った。 「良かったら何ですか?」 私は宮脇さんの顔を見て言った。 「膝枕とか…。お願い出来ませんか…。」 宮脇さんは顔を赤くしながら言った。 「え…。」 私は戸惑った。 「あ、嫌だったらいいんです。すみません、冗談です。」 宮脇さんは慌てて言った。 「いえ、私で良かったら…。」 私も顔を赤くして言った。 「え、いいんですか!?」 宮脇さんは子供のように輝いた目をした。 「ふふ。いいですよ。」 私は笑って答えた。 「じゃあ…。」 宮脇さんは恐る恐る私の膝に頭をのせた。 「重くないですか?」 宮脇さんは言った。 「大丈夫ですよ。リラックスしてて下さいね。」 私は答えた。 「ありがとうございます。でもなんだか恥ずかしいですね。若いカップルならいいですが、自分の年齢になると…。」 宮脇さんは言った。
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